会計検査院の検査
補助金を受けると、後になって「会計検査」を受けることがあります。
(基本的に補助金受給後5年以内が対象です)
これは、国が補助金が適正な支出がなされたかどうかをチェックするものです。
「会計検査」は、補助金をもらった方がすべて該当するわけではなく、税務署の税務調査と同じく、ランダムに指名されて、会計検査院が実地調査を行います。補助金版の「税務調査」みたいなものだと考えてください。
会計検査院とは
会計検査院は、国会及び裁判所に属さず、内閣からも独立した憲法上の機関として、国や法律で定められた機関の会計を検査し、会計経理が正しく行われるように監督する機関です。 (会計検査院HPより)
つまり、三権から独立した強い権限を持ち、補助金が適正に処理されたかを調査する機関です。
税金が入る方の調査が、国税庁調査査察部(通称マルサ)の仕事。
税金を使う方の調査が、会計検査院(会検)の仕事といえるかもしれません。
ちなみに、会計検査院は日本国憲法に規定されているので調べてみました。
確か中学生の時に日本国憲法の条文はすべて習ったような気もしますが・・・そんなことすっかり忘れていますね。
第90条 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
2 会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
となっています。
会計検査の内容とは
私は、2回の会計検査を受けた経験があります。
実際受けてみると、調査官は気さくな感じで、当初思い描いていた「怖い」イメージとは違った感じでした。
詳しい調査内容については割愛しますが、書類を整備し、不適切な支出がないかのチェックがありました。
それから、本来の補助金の目的などについて質問などを受けましたが、特に指摘事項もなく無事終了しました。
ちなみに、会計検査が行われる前に、監督省庁である九州経済産業局なども事前に書類などの不備がないように、チェックを行います。
裏話をすると、会計検査よりもむしろ、その前段階の省庁のチェックの方の対応が大変でした。
正直、準備や対応に数日間以上を費やしましたが、補助金の流れ、証憑書類の整理の仕方、疑義が生じないような書類の作成方法など、今後に活かせるよい勉強となりました。
会計検査で重要な点
- 誰が見てもわかりやすく、書類をよく整備しておくこと。
- 疑義がありそうな支出については、書面で理由を明記しておくこと。
補助金を受けると、会計検査を受ける可能性がありますので、適正な会計処理をしてください。
会計検査に入る場所は
実際に、会計検査の担当官にお話を聞きましたが、担当官が会計検査に入る場所を決めるのではなく、別の部署でランダムに決めるそうなので、実際どこに入るかはわかりません。
ただし、会計検査は、同じ地域ばかりに偏らないように、同じ補助金にばかり偏らないように、同じ年度に偏らないようにという大前提はあるそうです。
ということは、地域で誰かが該当補助金の会計検査を受ければ、ひとまずは安心ということですね。
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