補助金・助成金の審査会で問われる3大ポイントとは?
私は、補助金・助成金の審査会の運営をしていました。
その助成金は、書面上の審査のほかに、プレゼンによる審査があるのですが、その審査会で、審査員に最も聞かれていた内容をご紹介したいと思います。
私の経験上、審査会で一番のポイントとなるのは、以下の3つです。
いくらで売るのか?
申請の段階で、補助金・助成金で作る製品が「いくらで売るかなんて決まってない」という計画書は多いです。
しかし、いくらで売るか分からないと、本当の意味での事業計画が立てれないというのも事実です。
「原価はいくら」で、「販売価格はいくら」で、「何個売るか」がわからないと、原価計算ができません。
本当はそれがないと、申請書に書くべき、設備や人員配置などの経費の算出もできないのです。
まずは、「いくらで消費者に売る製品なのか」を明らかにしておいてください。
売れるのか?
市場性やコスト意識も重要になってきます。
あなたが開発する製品は、市場から受け入れられるのですか?
そして、最初は補助金・助成金が投入されたとしても、その後実際に売れて採算ベースにのる製品なのかを示すことが大切です。
また、どんなによい製品でも、コストがかかり過ぎて高い製品ができてしまえば、それは競合製品と比べて「買う」理由になりません。
高くても高付加価値製品なのかどうか、その見極めを審査では行います。
生産体制は整っているか?
補助金・助成金をもらって、よい製品ができました。
そして、展示商談会に持っていったら、大手デパートから月2万個納入してくださいと言われました。
でも、「月100個ならばできますが、原料や設備がないのでできません。」では困ります。
「原料はこれだけしか集め切れません。なぜなら、原料はあまり出回っていない希少価値が高い原料だからです。」
という計画書は実は多いのです。
でも、よく考えてみてください。月100個しか生産できないのに、利益は出るのですか?
試作品はうまく作れたとしても、実際に採算ベースにのる受注が入ったときに、生産体制は整っているのですか?
という問題が起こってきます。
ですから、最初からしっかりした生産体制を整えておく必要があります。
例えば、生産農家が対応できないときは、代わりの農家さんと契約をしておくとか、増産する場合は、工場を借りる手はずが整っているとか、原料の確保、人材や外注先の確保、販売体制の確保が必要となります。
「そんなことまで、想定するの?」と思われたあなた!
そんなことまで想定して書いた申請書だから、ライバルに勝ち抜けるよい申請書なのです。
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