補助金・助成金の使いみち
申請する事業内容は、補助金・助成金の内容と合致していますか?
補助金・助成金には、国、県など助成機関側の意図や目的が補助事業ごとにあります。
この補助金・助成金は、こういう産業を育成するために使うとか、こういった社会問題を解決するために使うといった行政側のねらいがあるのです。
ですから、申請する事業内容が、補助金・助成金の目的に則しているかというのが、審査する側のチェックポイントとなります。
例えば、極端な例ですが、少子化対策を目的としている補助事業に対して、製造業を育成する内容を入れても採択はされません。
それこそ、「他の補助金で申請してくれ!!」ということになります。
そういった細かい要件などもありますので、まずは募集要綱を熟読しましょう。
なお、募集要項を熟読すると、助成機関の考え方や、選考基準のヒントなどが隠されています。
使いみちは意外と大事!!
私は、以前補助金の助成機関で補助金を審査する担当をしていました。
ある日の会話です。
申請者「どうして補助金を出せないのだ」
私「要綱にある使途とあなたが行う事業内容が合致していないからです。」
申請者「私は地域貢献のため、良いことをするためにこの事業をするのに、なぜ補助金を出せないのだ」
私「おっしゃることはよくわかります。でも、それだと補助金流用、補助金の目的外使用ということになってしまうんです。」
申請者「は?それだからお役所仕事って言われるんだよ。いいことやってるんだから固いこというなよ。」
私「・・・」
社会的によいことをされるというお気持ちはよくわかるのですが、補助金はその目的外には使えません。
では、補助金の目的外にも使えるということになると、使って良いことと、悪いことの線引きは、誰がどこでするかということになります。
補助金は大切な公金ですので、補助金の要綱で規定する目的以外には使用できないのです。
たとえ、社会的によいことであっても、その線引きは誰にもできない。
ですから、補助金を出す側としては、固いようですが、その目的にあった支出しかできないのです。
この事例では、こうすべきだったと思います。
自分は地域のためになると思って、このように使ってしまったのだけど、実は困っている。
どのようにすればよいか一緒に考えていただけませんかと・・・
わからない場合は補助金担当者へ確認
よく調べた上でわからない場合は、助成機関の担当者へ問い合わせてみましょう。
ここで、注意点です。
問い合わせするときは、「募集要綱を読んでみたんですけど、ここのところがわかりませんので教えていただけませんか?」という聞き方をしてくださいね。
助成機関の担当者も、毎日たくさんの案件を抱え、質問を受けています。
よく調べてから疑問点を聞かれる場合と、何も調べないで聞きまくるのとは当然与える印象が違います。
自らよく助成制度を調べた上で質問をして、担当者と円滑なコミュニケーションを図るようにしてください。
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